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19.05.07
読了時間:6分
大学発ベンチャーに注目! 〜第3弾~
皆さん、こんにちは。「大学発ベンチャー」シリーズを担当している杉崎です。平成から令和に年号が代わり、10連休という異例のゴールデンウイークが過ぎましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。国内大学発のベンチャーに着目する本企画ですが、今回は第3弾ということで京大発ベンチャーに注目していきたいと思います!
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京大発ベンチャーについて
今回ピックアップするのは京都大学発のベンチャー。京大といえば、IPS細胞を開発した山中伸弥教授など、多くのノーベル賞受賞者を輩出していることで有名だ。生理学・医学の他に物理学や化学の分野でも受賞者を輩出しており、先月タイムズ・ハイヤー・エデュケーションが発表した日本版大学ランキングでは2年連続首位に輝いた。京大発ベンチャーの数は前回(大学発ベンチャー~第2弾~)で書いたように、東大には劣るもののそれに次ぐ数を誇る。
上場してる京大発ベンチャー
会社名:株式会社リプロセル
本社:神奈川県・横浜市
資本金:6,010百万円(2018年3月31日現在)
従業員:126名(2018年3月末)
京都大学の名誉教授である中辻憲夫教授と東京大学の中内啓光教授が共同ファウンダーの企業。中辻教授と中内教授のiPS細胞の技術をベースにメディカル事業や研究支援事業を行う。2013年に大阪証券取引所JASDAQ(グロース)に上場。現在は再生医療商品の開発をすすめている。
京都大学イノベーションキャピタルについて
まず京都大学イノベーションキャピタルは、京都大学による100%出資子会社として、2014年12月22日に設立された。投資方針としては、民間VCでは困難なシード・アーリー企業への投資を中心に行っており、マイルストーン投資を基本としている。また、民間VC先行して単独投資を行う場合には、それ以降のラウンドで民間VCから支援を受けやすいスキームで投資を行っている。
投資先企業(一部)
電気計測とマイクロ流路技術を用いた細胞・微生物の分離・精密機器の開発・販売
タンパク質リン酸化酵素(キナーゼ)を標的とした新規低分子医薬品の研究開発
新素材である透明断熱材「エアロゲル」の研究開発
その他の京都大発VBの紹介
2013年に設立された再生医療医療製品を開発を行うベンチャー企業。現在心臓移植が必要な患者の数に対して心臓移植を受けられる患者は圧倒的に少ないが、この企業の製品が実現すれば、だれもが簡単に細胞医薬を使った治療を行うことができるようになるという。製品の具体的な効果については、製品(心血管系細胞の多層体)から分泌されたサイトカイン等による心機能改善が見込まれるというものである。2018年度の大学発ベンチャー表彰を受賞した。
2.FLOSFIA
2011年設立の京大発ベンチャー。FLOSFIAは京都大学藤田教授が単結晶合成に成功した「コランダム構造酸化ガリウム」を材料とした半導体開発に取り組む。これは従来の一般的なシリコンが材料として使われている半導体より電力の消費が少ない。筆者の私自身が最近、自分が通う大学の半導体を開発する研究室を訪れ、人生初のクリーンルームを体験したばかりだったので、この企業には非常に興味を持った。2019.2に中小企業基盤整備機構が開催した「ジャパン・ベンチャー・アワード2019」で経済産業大臣賞を受賞した。
京大発ベンチャーを見てきて、IPS細胞や創薬に関連するものだけでなく、半導体や新素材の開発に関連したスタートアップのほうが多いのは意外であった。特に、日本の半導体業界は右肩下がりであり、その巻き返しを図る半導体関連のスタートアップには期待したいと思う。
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