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19.04.22
読了時間:6分
高齢者向けサービス「施設サービス」とは
読者の皆さん、こんにちは!
Full Commit Partners アソシエイトの藤田(たこみ)です。
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施設サービスとは、コンビニを活用した高齢者向けサービスなど、何らかの施設を利用している高齢者向けサービスのことを指す。
今回はそのような施設サービスのうち、特徴的な3つの先行事例を紹介していく。
①コンビニを活用した高齢者向けサービス(ケアローソン)
ケアローソンとは、大手コンビニチェーンのローソンが提供する生活サポート型のコンビニエンスストアモデル「ヘルスケアローソン」を、超高齢社会を背景に進化させた(介護)拠点併設型店舗である。ケアローソンでは、調剤薬局等でしか購入できない医薬品の販売や、生活や介護等について相談できる窓口が併設されている。また、地域交流の場として設けられているサロンスペースでは、高齢者向けの健康測定会や栄養相談会、認知症カフェ、法律相談会などを定期的に開いている。
全国に散らばる既存店舗を活用しつつ、これらサービスを広めていくことは、新規店舗を1から設置するよりも簡単であると想像でき、今後もコンビニによる高齢者サービスは拡充されていくだろう。
②高齢者向けジム
ジムは本来「娯楽施設」という位置付けであったが、近年の高齢化社会の中で「健康産業」として「医療・福祉」に近い存在にカテゴライズされ、高齢者にシフトしたサービスが次々と誕生している。
先行事例には「快活・楽楽倶楽部」などがあり、リハビリ&フィットネスを目的に、全国にスポーツクラブやスイミングクラブを持つビック・エスが運営母体となって事業を行っている。ここでは、ボールエクササイズやゴム体操、昔遊びを使った体操などのプログラムを行っており、一回は60分としていた。さらに、プログラム開始前と後に一回ずつバイタルチェックなどの各種測定を受けることで効果が数値化できるという取り組みを行
っている。
また、イオンが、タニタと連携しながら年10店舗のペースで高齢者向けジムに参入するとの報道もあり、先行事例で上げたビック・エスやイオンのように既にジム施設を保有している企業から、徐々に広がりを見せるサービス形態となるのではないかと考えられる。
③エンターテイメント性を持ったリハビリサービス
リハビリは、「単調な作業や取り組みの繰り返しでつまらない」と飽きられることが多いと認識されがちである。そこで、リハビリ行為にエンターテイメント性を取り入れることで、飽きさせず楽しみながら取り組めるようにしたのが、エンターテイメント型リハビリサービスである。
先行事例としては、「リハビリ空間 プレミア・ケア」がある。リハビリ特化型のデイサービスであるこのサービスでは、リハビリプログラムの中に「ダンスプログラム」や「演劇プログラム」、さらに「アミューズメントカジノ」などを導入し、楽しく笑顔で継続できる空間を提供している。
また米南カリフォルニア大学(USC)の「Creative Media & Behavioral Health Center」(CMBHC、クリエイティブ・メディアと行動保健学センター)では、人々の健康やリハビリテーションとインタラクティブ・エンターテインメントとの融合が研究されている。例えば、リハビリでのVR活用などがこれに該当し、エンターテイメント性を持つリハビリサービスは新技術との連携が期待される分野と言える。その点では、今後の発展が大いに期待できるといえるだろう。
さて、今回は5つに大別したうちの2つ目である、施設サービスについてその内容を考察してきた。既存のサービスを進化させるようなビジネスがあった一方で、新技術を活用しながら新しいサービスを作り上げられる可能性が存在していたという点は興味深い。
次回以降も様々なサービス形態を考察し、論を深めていきたいと思う。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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